In the name of love act9
その日の夜、エドワードはほとんど眠れずに過ごした。
熱でうなされる少年(見た目には少女にしか見えなかったが)の傍に付きっきりで、頭にのせた氷が溶けたら換えてやり、汗をかいたらふいてやり、意識が戻ったら水分を与え、献身的な看護を行った。
その甲斐あって、明け方には熱は平常に下がっていた。
「あの…、ありがとうございました…」
おずおずと掛けられた言葉にエドワードは皮肉っぽい笑顔を浮かべた。
「ったく、大変だったぜ…。病院行きたくねぇなんて言うからよ、看病なんてガラにもねぇことしちまった。まぁ、俺のせいみたいなもんだからな」
「そんな…」
「今日一日は横になってろよ。食欲あったら、冷蔵庫の中のもん食っていいし。帰ってきたら家まで送ってやるから」
そこまで言ってふと、家族はいないのだろうかと思い巡らす。二日も行方が分からなくなったら心配する人間が一人くらいはいるはずだ。しかし、少年の様子からはそんな影が感じられないのである。
「本当に、ありがとうございました」
ベッドの上で正座をして丁寧に頭を下げた少年に一抹の寂しさを感じた。
厄介者のはずの少年が今日の夜には居なくなることを考えると、何故か不安にも似た虚無が襲う。
(情が移っちまったな…)
長く付き合った恋人と別れたばかりでナーバスになっているんだろうと決め付け、エドワードは寝不足のまま出勤することになった。
ランチタイムはいつも同僚のパトリック・カーライルと一緒だった。その日もいつものようにパトリックと会社の近くのカフェで軽い昼食を取っていた。
煙草をふかしながら眠気の出始めた頭を何とか振り切っているエドワードの前では、パトリックが下世話なタブロイド紙に夢中になっている。
「またお前そんなもん読んでんのかよ…」
エドワードが呆れた口調でそう言うと、パトリックは「分かってないな〜」と、反論する。
「他人のいざこざほど見ていて楽しいものはないでしょ。それが金持ちならなおのことさ。アーサー・ギルフォードの堕落した同性愛!面白いじゃないの〜」
そのニュースは最近、毎日のように報道されていて世事に興味の薄いエドワードには食傷気味な話題だった。
「でもさ、これくらい綺麗な男だったら俺でもオチちゃうかもね。一回くらいならヤッてみてもいいかも…」
「綺麗な男」という言葉に過剰に反応してしまうエドワードである。信じられないくらい綺麗な男ならば今朝まで一緒にいた。
「綺麗っつたって、なんぼのもんよ」
「エド、知らないの?このレイってやつモデルやってたんだってさ〜。しかも女物の。よくバレなかったよね〜」
エドワードの中でギルフォード氏の同性の恋人への興味がムクムクと首を擡げてきた。あの少年以上の美形など、この世に存在するのだろうか?
「おい、ちょっと見せてみろよ」
パトリックの手から奪い取ったタブロイド紙に大写しにされた二枚の写真。一枚は精悍な面差しが生意気に見えるアーサー・ギルフォード。もう一枚はやけに濃い化粧を施されていたものの、それは見間違いようもない、あの少年だった。
〜To Be Continued…〜![]()
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コメント
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No:45 2007/09/09 21:42 | #[ 編集 ]
行け!エド!(えっ?)
こんばんわです!
な、なんて時間にお邪魔するのやら・・・。
わーっ!いよいよ急展開してきましたね!
エドワードがついに絡んできそうな予感。・・・アーサー、これはのんびりしていられないんじゃないのか?
楽しみです!頑張ってください!(←お前もな!)
No:46 2007/09/10 01:43 | あきら #-URL[ 編集 ]
エド♪
いらっしゃいませ、あきら様☆
アーサーにはしばらく休んでもらって、エドにはおおいにがんばってもらいたいと思います☆
あきらさんも頑張ってね〜(#^.^#)
No:47 2007/09/10 07:19 | れおん #-URL[ 編集 ]
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