Perfect Love act33 (完結)
達した後、気絶するように眠り込んでしまったレイをおいて、アーサーは一人シャワーを浴びていた。
念願だったレイとのセックスは今まで経験してきたものとは比べ物にならないほどすばらしいものだった。一つのものに縛られることを嫌うアーサーが、もうレイ以外の誰ともセックスなどしたくないと思うほどに。
シャワーを終えると、ベッドルームに脱ぎ散らかした衣類を手に取る。スーツのジャケットからバイブレーションの音がして内側の胸ポケットから携帯を取り出すと、発信は秘書のガルストンからだった。
「何だ」
声はもうすっかりいつもの不遜なアーサー・ギルフォードに戻っている。あんな風に甘い声で囁くのはレイ相手の時だけだ。
『何だ、ではありませんよ。今どこにいるんです』
「そんなことまで報告する義務などない。切るぞ」
『お待ちください。今夜はサンマルコ社の創立30周年記念パーティーに出席して頂く予定になっております。…お忘れですか?』
「出ないと言ったろう。父が亡くなったばかりで、パーティーになど出る気分になれないと伝えておけ」
『それは困ります。もうすでにこのことはマスコミにも伝わっているんですよ?』
「…しつこいな。出ればいいんだろう。顔を出したら私はすぐに帰るからな」
ガルストンが決して引き下がらないことを知っているので、アーサーは仕方なく譲歩した。
急いで衣服を身につけていると、レイが目覚める気配があった。
うっすらと開いた目がアーサーを見つめ、しどけなく性交の余韻を残す姿はアーサーの未だ燻っている欲望に火をともす。このまま抱きしめて、二度目に挑みたい欲求に駆られるが、ここでけじめをつけなければ延々とレイの身体に溺れてしまいたくなる。
「レイ、すまない」
レイはまだ意識のはっきりとしない瞳でアーサーを見上げている。アーサーはしばしの別れを惜しむようにレイの柔らかい髪に指を差し入れた。心がささくれてしまうような世界に行く前に、レイの感触を少しでも刻みつけておきたかった。
「仕事に行かなければならなくなった。すぐに帰るから、それまで休んでおいで」
アーサーの言葉にレイが微かに声を発したが、聞き取ることはできなかった。レイの頬にキスを落とすと、アーサーは「じゃあ」と言って背を向ける。 後ろ髪を引かれる思いでドアノブに手をかけたその時、後頭部に「ボフッ」っと柔らかい衝撃が当たった。アーサーの足もとに落ちていたのは枕だった。レイを見やると、ブランケットを被って狸寝入りをするところであった。
アーサーが強引にブランケットを引き剥がすと、レイは身体をまるめて涙を浮かべていた。そんな自分を隠すようにレイがそっぽを向く。
「仕事、行きなよ…!」
精一杯強がってみせるレイに愛おしさが込み上げてくる。アーサーはレイの顔を自分の方に向けると、その素直じゃない愛らしい唇に濃厚なキスで応える。解放してやると、レイは困惑したように顔を背けた。
「ごめん、あんなことするつもりなかったのに…。仕事、いってらっしゃい」
あんな風に熱く抱き合った後では尚更一人にしてほしくないくせに、健気にもアーサーを送り出そうとするレイの姿に、アーサーの心は温かく切ないもので満たされた。
こんな風に求められて、レイを放って仕事に行けるはずがない。
アーサーはネクタイを緩めると、レイの上に覆いかぶさる。
「え、ええっ!?」
驚くレイに、アーサーが耳元で囁いた。
「仕事には行かない。それよりも君ともう一度愛を確かめ合いたい」
そう言ってアーサーは、再びレイと身体を重ね合わせるのだった…
この時はまだ、二人の未来が永遠に続くものと信じて疑わずに…。
〜『Perfect Love』END〜
『In the name of love』に続く![]()
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コメント
こんばんわ!
こちらでははじめましてです、あきらです!
まずはPerfect Love、完結おめでとうございます!
うー、感動しました。レイちゃん、幸せになって良かったね!
時々ひっそりと(笑)お邪魔させていただいて読ませてもらっているうちに、何だか私はレイちゃんの姉だか母親だかのような気持ちになっていました(すいません・・)
良かった良かった!
ていうか、今後の展開も楽しみにしております!頑張ってください!
お邪魔しましたー!
No:12 2007/08/31 00:41 | あきら #-URL[ 編集 ]
いらっしゃいませ〜♪
あきらさん、ご訪問ありがとうございます。
お友達登録してくださってマジうれしいです☆
今度、あきらさんの素敵ブログをリンクさせて下さい! …というか、リンクのやり方を知らないわたくしであります。
新連載は九月一日から始めます!また遊びに来てくださいね〜♪
No:13 2007/08/31 02:52 | れおん #-URL[ 編集 ]
うちにもリンクを・・・!
こんにちわー!ま、また来てしまいました・・・。
リンクの件、ありがとうございます!嬉しいっス!
まさか憧れのれおん様からそう言っていただけるとは(感涙)
そんなわけで、うちにも是非、リンク貼らせてください。というか、貼ってしまいました!
えー、やり方は、ですね。
環境設定の欄の、リンクの編集というところを使うと良いみたいです。そこにサイト名とURLを入れれば良いようですよ。・・・って、私もそんなに詳しくはないんですが・・・。た、多分合ってると思います・・・。すいません、頼りなくて。
新連載も物凄く楽しみです!
レイちゃんたちのシリーズになるんですか?
頑張ってくださいね!
No:14 2007/08/31 09:55 | あきら #-URL[ 編集 ]
ラストが
微妙ですね〜。一波乱がまだありそうですね〜♪
レイだけに優しいアーサー、いい感じです♪
リンクは了解しました♪
うちも張りますね♪ありがとう♪
No:16 2007/08/31 20:54 | 星歐花 #-URL[ 編集 ]
やっと…!
昨日は愚痴ってしまって申し訳ありませんでした。
星さまに励まされ、なんとか浮上することができました!
やっと新連載の一話目をアップすることもできたし、ひと安心です。
ありがとうございました!!
No:23 2007/09/01 18:19 | れおん #-URL[ 編集 ]
おぉおお??
読みふけっていたら、いつの間にか終わってました(^^;)
あの冷静沈着なアーサーが・・仕事優先かと思いきや!!ちょっと衝撃です!!
レイも、自らの殻を破ってからはいい感じですね♪
これは、アーサーもほおってはおけないか♪
でも・・なにやら本当に一波乱ありそうな!!
ようやっと次のシリーズが読めます♪
俺はすでにエドワードという、ちら見で見えている名前がすご〜く気になってます!!
次回もまた来るのが楽しみです♪ドキドキわくわくしながら来ますね(^^)/
No:75 2007/09/19 23:35 | 古田 #WGr3aBVIURL[ 編集 ]
ありがとうございました!!
いらっしゃいませ、古田さま♪
完読ありがとうございます\(^o^)/
まだまだストーリーは続きます☆これからもお付き合い頂けると嬉しいです!!
次回は大波乱ですよ…フッフッフ(-_-)
No:76 2007/09/20 00:13 | れおん #-URL[ 編集 ]
アーサー、仕事は??本能の人になったらダメじゃん。業績下がるよ〜
レイの「仕事…行きなよ!」いいですねぇ。可愛い。
No:282 2008/07/18 05:35 | シャンパンG #-URL[ 編集 ]
いらっしゃいませ、シャンパンGさま♪
おそらくアーサーは彼の最強秘書(最恐?)ガルストンさんに拉致られて、結局仕事に向かったと思われます。きっとアーサーさんには探知機が付けられているはずですから。
…それくらいしていそうなガルストン、おそるべし。
次回からのお話で大活躍(?)です。
No:283 2008/07/18 16:00 | れおん #-URL[ 編集 ]
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