Perfect Love act29
アーサーが「二時間で終わらせろ」とひそかに脅しを入れておいたおかげで、部屋のレイアウトは予定通り、時間内に終わった。
段ボールが積まれたままだった部屋は見事に整理され、必要な家具なども追加されていた。
「すごーい!!」
二時間前とはまるで違う自分の部屋に目を輝かせて、レイは落ち着かない様子であちこちを見て回っている。
「わぁ、ベッドだー!」
レイは寝室に置かれた大きめのベッドを見るなり、大の字でダイビングした。
「ふあ〜、ふかふか〜。このまま寝ちゃいそう…」
無邪気にベッドに顔をうずめているレイは、足音を潜めるように近付いてきた男に全く気づいていない様子である。
「それは困るな」
ベッドに腰掛け、目前30センチまで近づいてきたアーサーにレイが「ワッ!」と、驚きの声を上げる。
「そんなに驚かなくてもいいだろう」
「だ、だって、近い…」
「私に近づかれるのは嫌か?」
「そ、そんなこと、ないけど…」
顔を真っ赤にして目を逸らすレイに、アーサーはこの後の展開に期待を持つ。まだ外は明るいが、そんなことを気にしているほど、余裕は残っていなかった。
何としても今日、レイを抱く。嫌がっても、泣いても、とろけるほどに優しくして、レイの身体に自分の与える快楽を刻みつける、と堅く決意していた。
「レイ、こっちを向いて」
うつ伏せだった身体を反転させると、アーサーは震えるレイの唇に口づけた。
アイスのせいではなく甘い唇に酔いながら、アーサーの手はレイのシャツの中に侵入を開始する。レイの手が慌ててそれを止めに入ったが、
「私が怖い?」
と問うと、レイは不安げに顔を曇らせながらも、
「怖くない…、けど…」
と、さらに言葉を続ける。
「僕は自分が怖い…。どうなっちゃうか、わかんないから…」
発作が起きてしまうかもしれない、とその不安を伝えてくるレイにアーサーは、彼の不安の正体を理解する。気持ちはアーサーを受け入れたくても、身体が拒んでしまうかもしれない。レイはそれを恐れているのだ。
「大丈夫だ、レイ。恐怖なんて感じる暇もないほどに、優しくする」
心細く、今にも泣き出しそうに潤んだ瞳にアーサーの心が大きく震えた。こんなにも誰かを愛しいと、大切にしたいと思ったことはない。何より自分がこんな狂おしいほどの恋に落ちるなど想像にもしていなかった。この想いを最上級の言葉にして表わすならこの言葉しかない。
「愛してる、レイ」
アーサーのその言葉で、レイの強ばっていた心と身体がやさしく解けたようだった。
〜To Be Continued…〜![]()
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