Perfect Love act20
時間を惜しみ、自家用セスナでフランスに飛んだアーサーは教えられたスポーツクラブへ直行した。
受付に話を聞くとレイはちょうど今受講中だとのことだった。見学は自由だというので、アーサーは足早にプールへと急いだ。
屋根のついた室内プールには各レーンごとに受講者がインストラクターと共に水泳を楽しんでいた。プールに入るとすぐに、はしゃいだ明るい声が耳に飛びこんでくる。
「先生!今、ちょっとだけ泳げたよ!」
子供のように嬉しそうに声を上げているのは、間違いなくレイだ。
「ハハハ、すごいぞレイ」
その近くでインストラクターと思われる若い男が白い歯をのぞかせて笑っている。その様子を周りの受講者たちも温かい目で見守っていた。
するとおもむろにレイに近づいたインストラクターが、裸の腕でレイの肩を抱いた。自分でさえもまだしたことのないその親密な行動に、アーサーの怒りが瞬時に沸点に達した。
「おい!」
アーサーの鋭い声にプールにいたほとんどの人間が振り返る。
「その手を放せ!」
その声に二人もアーサーを振り返る。インストラクターは自分のことだと気づき、慌ててレイの傍から離れる。
「アーサー?」
レイが不思議そうに首を傾げている。なぜアーサーがこんな所にいるのかと訝しんでいるようだ。確かにスーツ姿のアーサーは、この空間で際立って浮いている。
「アーサーも泳ぎにきたの?」
アーサーの気も知らず、レイは呑気な問いを投げかけてくる。アーサーはプールサイドまで近づくと、レイへと手を差し伸べて言った。
「泳ぎなら私が教える。そんな男に教わる必要はない」
言われたレイは訳がわからない様子でキョトンとしている。するとインストラクターの男が心外だとばかりに反撃してきた。
「プールサイドでは土足厳禁です。靴は脱いでお入り下さい!」
「うるさい、私に命令するな!」
「………!!」
「お前ごときが気安くレイに触わるんじゃない…!レイが穢れる。…レイ、早くその男から離れるんだ」
「何だと…!」
もはや一触即発である。インストラクターが水中にいるため、お互い行動には出なかったが、二人が同じ場所にいたなら即殴り合いが始まっていてもおかしくない雰囲気だった。
しかしそんな張りつめた空気を打ち壊したのはやはりレイだった。
「先生」
レイが相変わらずの緊張感のない口調で呼びかけると、男はハッとしたように振り返った。
「今日はもう帰っていいですか?頑張りすぎて疲れちゃったみたい」
レイの美しい微笑に男は一瞬我を忘れたように呆けた。
「また来週から頑張るね」
二コリととどめを刺されて「あ、ああ…」と気の抜けた生返事をすることしかできない。
「来週などない」
というアーサーの言葉も耳に入っていないようである。
インストラクターを笑顔一つで沈黙させたレイは、アーサーの手を借りてプールから上がってきた。水中からレイのほっそりとした肢体が現れてアーサーは目を釘付けにされる。
レイは想像していた様な面積の小さい競泳パンツではなく、膝までの長さの水着をつけていてアーサーは少しだけ安心する。それでも露出している他のパーツに目が行ってしまって、そんな自分の反応に困惑するしかない。男としてはかなり貧弱というしかない身体つきにどうしてそんなに胸が騒いでしまうのかわからない。
特に、平たい胸についた初々しい色味の飾りが妙に目について仕方がない。
「アーサー、どうしたの?」
レイをプールから引き上げたまま動かなくなったアーサーを、レイが不思議そうに見つめた。
〜To Be Continued…〜![]()
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コメント
れおんさん!今晩は(^^)/
またまた夜分遅くに済みません(苦笑)
そして!またも今念願の続きを読む事が出来ました♪
れおんさん!マジで凄いです!!!
何がって??10ページ近くを読むにあたって、なんど驚きと感嘆を繰り返したか分かりません!(苦笑)
レイの過去の出来事には驚きました!整形の話などは、謎だったことが解明されて思わず納得!!凄すぎます!!れおんさん!万歳!!(なんのこっちゃ?)そんな過酷な過去があるとは・・・だし・・アーサーの戸惑いもいいですよね♪それに・・なによりあの別荘での話は最高でした(^^)/
もうイギリス旅行を堪能させて貰いましたよ♪また今回も(^^)/
また遊びに来ますね〜(^^)/
No:61 2007/09/15 23:53 | 古田 #WGr3aBVIURL[ 編集 ]
恐れ入ります…(・・;)
古田さま、いらっしゃいませ〜♪
なんか、めっちゃ褒めていただいちゃって恐縮ですっ(・。・;
これを書いてる時はだんだん調子が掴めてきて書くのが楽しくなってきた頃でもありました。多分それが文章にも現れているのかも。楽しんで頂けたなら嬉しいです☆
私的にはそろそろ古田さんの小説も読みたいなぁ〜♪と。
まだ肩が痛いんでしたら、絶対ムリしちゃ駄目ですけど(・_・;)
もし調子良くなってきたら、是非小説再開してください!!本館の方の二人のその後がめちゃくちゃ気になるんですよ〜!(>O<)!
No:62 2007/09/16 00:42 | れおん #-URL[ 編集 ]
れおん様、少しずつ読んでいこうと思ったのに、ここまで一気にきちゃいました。意外な事実が目白押し。一番のショーゲキは、レイの年齢ですね(笑)。なんだかすごく雰囲気のあるお話になってきて、ドキドキです。
No:278 2008/06/21 17:35 | シャンパンG #-URL[ 編集 ]
いらっしゃいませ、シャンパンGさま♪
レイちゃんが30歳とかありえないですよね〜♪年齢詐称です。
私もシャンパンGさまの小説は夢中になって読んでしまいましたよ!ドキドキっていうか、手に汗握るっていうか。今連載してるお話もとってもスリリングで大好きです☆
今日はFC2の調子が悪いみたいで書いた小説が消えてしまい凹みまくりなれおんでした…★
No:279 2008/06/21 19:01 | れおん #-URL[ 編集 ]
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